「凄いぞ。大スクープだ」
「なんだよ」
「杉並区 郷土博物館分館・杉並にたくさん工場があった頃で見た個人所有だという画期的な地図をいとも簡単に見る方法があった」
「まさか。会期が終わったらもう見られないはずの地図だろ?」
「ほんとほんと。嘘は言わない。あの井の頭線が実際とは違った経路で描かれて、ムサシノ養魚場も書いてある地図が簡単に見られるの」
「どういうことだよ」
「まず、すぎなみ学倶楽部の謎の吉田園杉並のスケート場にアクセスする」
「それから?」
「『東京交通社発行「大日本職業別明細図 昭和8年当時」PDFはこちら(約2.2M)』という部分をクリックする」
「それから?」
「それだけ。PDFを見るソフトがインストール済みならすぐ見られる」
「まさか。前から目の前に転がっていたのかよ」
「そうらしい」
「でも、100%同じもの?」
「第三三六號という表記がメモと一致するのでおそらく同じもの」
感想 §
「それにしても見れば見るほど時間を忘れる地図だ」
「そんなに?」
「天保新堀用水は途中までだが描いてあるし、高三小も旧所在地だ」
「ところで、なぜそれに気づいたの?」
「うむ。実は久々に弟に見せるために吉田園のページを開いたら、タイトル画像の背景の地図がどうも見覚えあるのでね。あらためてよく見たら地図がまるごとあった……というわけだ」
「情けない。ただの偶然かよ!」